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日々の学び 7.敷地面積の感覚
スタッフブログ

2025.08.01

こんにちは!インターン生の鈴木です。

私は現在、修士二年生(大学院の二年生)なので、修了するためには論文を書かなくてはならず、最近は朝から晩まで大学の研究室に引きこもり、週一でDAISHUの業務をサポートする日々を過ごしています。前回のブログは「帖(畳)数がわかるようになってきたが、坪の感覚はまだまだこれから」というお話だったと思うのですが、今回はその坪の面積の感覚に関するお話をしたいと思います。

 

いまでこそ日常で使う長さや面積の単位はメートル法を使っていると思います。「70cmの高さのデスク」だとか「市川市の市域面積は57.45k㎡」だとか。しかし、日本古来の長さや面積を示す単位は「尺貫法」と呼ばれるものを使ってきました。「尺貫法」と聞くと一見なじみがないように思いますが、一寸法師(1寸≒3.03cm)や八尺様(都市伝説に登場する長身の妖怪,8尺≒242.42cm)などがあり、現在でも様々な場所で見かけるができます。ここで「尺貫法」における面積を表す単位に「坪(1坪≒3.3㎡)」が出てきます。そうです、ここで序盤の坪の面積の感覚に繋がってきます。

 

すこし話を戻して、大学院で行っている研究についてですが、いまの東京・江戸川区の市街地はどのようにして出来上がってきたのか、市街地形成プロセスに関する研究を行っています。最近は主に、過去に農地(主に水田)として開発された土地において、時代の流れとともに住宅が建てられると、街区が大きすぎて市街地としては結果的によくないものを生み出してしまうのではないだろうか、という観点に着目をしています。そのため、過去に農地として開発された際の100年以上前の計画書を入手し、解読を行っているのですが、当然、前述した「尺貫法」の単位ですべてが表記されていました。そこには田んぼ一枚300坪のように、坪の面積の感覚も理解する必要が出てきたのです。

 

また、「尺貫法」の長さを表す単位の一つに「間(1間≒1.82m)」があります。これは現在の日本の木造住宅にも多く使われている在来軸組工法と呼ばれる柱の間隔も、半間,1間,2間…のように「尺貫法」が標準的な間隔として使われています。和室もその中に内包される居室である為、当然「尺貫法」が使われており、畳1枚=1間×半間(1.82m×0.91m)と前回の話にも繋がってくるのです。

 

これまでは、DAISHUでの業務を通じて、建築に関する実務的な様々なことを学ぶ機会が多かったと思うのですが、今回は初めて、自分の専門分野からも学び、DAISHUの現場で理解を深めることができました。

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