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「熊本地震から1年」②
常務ブログ

2017.07.25

2000年基準の建物の倒壊要因は、規定が明確化された筈の接合部の施工不良が
原因になったと見られており、計算に適合しない不適切な金物選定や耐力壁の施工が
散見されたようです。

又、基準ギリギリを満足させた程度の耐震性能の建物被害が目立っているようで、
法律をクリアしただけの建物だと今回のような想定外の地震に対しては対抗
できなかったようです。

耐震性能を上げる設計、性能を発揮させる施工力が無いと安全な建物は建てられません。
壁の量を増やす、耐力壁の材料を変えて壁倍率を上げるという事で耐震性を上げる
事はもちろん必要です。
「壁倍率は〇倍で当社の〇〇工法です」などという話は良く住宅展示場などで
聞く話だと思います。
しかし、本当に安全な住宅を建てる為には、間取りを考える際に構造を考えなければいけません。
住宅の場合、間取り風なものを書くハードルが低い為か、計算さえクリアすれば良いと
いう認識の人が多いように感じます。

私が耐震診断に取り組む理由は、診断させていただく方々に安全な家に住んでいただき
たいという思いが一番ですが、過去の住宅の納まり、状況を見て、これから建てさせて
いただく建物に耐震診断の経験を活かしたいという思いもあるからです。
最新の技術の習得はもちろんですが、温故知新も大切です。

政府の地震調査委員会が作成する、今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示す
「全国地震動予測地図」によると、千葉市は85%となっています。
来る大地震に備えて、DAISHUはこれからも日々精進し、安全で安心な住宅を
提供していきます。