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建物から省エネ
スタッフブログ

2013.12.11

こんにちは、設計の加藤です。
突然ですが、「一次エネルギー」という言葉をご存知でしょうか?
一次エネルギーとは、原油、天然ガス、石炭などの化石資源を指し、電気やガスなどになる前のエネルギーです。
私たちに届けられる電気やガス、灯油などは一次エネルギーからできた2次エネルギーと呼ばれています。
数年前まで建物の断熱性能は熱抵抗値などで考えていましたが、最近では省エネ法の改正により、
熱抵抗値などはもちろんの事、一次エネルギー消費量で考えるケースも増えてきました。
これは設備機器を含めた住まい全体の省エネ性能を評価することで、エネルギー消費量を少なくして
燃費の良い家を増やしていこうということです。
あるモデルケースを見たところ、認定低炭素住宅の仕様で、一般的な間取りの120㎡程度の木造2階建て住宅の
設計一次エネルギーは78GJ/(戸・年)でした。
GJ(ギガジュール)という単位は、1J(ジュール)の10億倍の単位です。
ちなみに1Jとは、物体を地球上で約100g(1Nニュートン)の力で1m動かしたときの「仕事」となります。
これだけでも、いかに生活をすることによりエネルギーを消費しているのかがイメージできると思います。
東日本大震災後は原発問題の影響もあり、再生可能エネルギーが注目されておりますが、日本ではまだまだ
エネルギー自給率も低く化石燃料に頼らなければいけない状態です。
電気エネルギーは、発電所から家庭に到着するときには、発電されたエネルギーの約40%になっており、
残りの約60%は送電ロスなどによって失っています。
この貴重なエネルギーは、断熱・遮熱をしっかりした建物で、消費を抑えて大切に使うことが重要です。
もちろん、ヒートポンプを利用した設備などを使って、エネルギー効率を高めれば、もっと良くなりますね。
身の回りからの省エネも大切ですが、「建物から省エネ」も大切です。